ウール100%のセーターやマフラーなど、どうやって洗濯するべきか悩んでいませんか?デリケートな素材の衣類は、普段着と同じ方法で洗濯すると縮んでしまうため、シーズンオフなのに洗えずに困っている人も多いでしょう。そこで今回は、ウール100%の洗濯は家庭でもできるのか、正しい洗い方や家庭で洗うときの注意点について詳しく解説します。
目次
ウール100%の洗濯は家庭でもできる?
ウール100%の衣類は家庭で洗濯ができないイメージが強いのですが、ビーズ刺繍や特殊加工した衣類でない限り、自宅でも洗濯ができます。
ただし、洗濯表示に次のマークがある場合、水洗いができません。
- 水洗い不可(水の張った洗濯桶にバツ印)
ウール100%はとってもデリケートな素材なので、間違った洗い方をすると縮みや毛羽立ちが目立ちます。家庭で洗濯するときは、必ず洗濯表示のタグを確認しましょう。
ウール100%の洗濯の洗い方とは
ウール100%の洗濯表示に、次の2つのマークがある場合は家庭でも洗濯ができます。
- 洗濯機で洗える(水の張った洗濯桶のマーク)
- 手洗いできる(水の張った洗濯桶に手を入れたマーク)
家庭でウール100%の衣類を洗うときは、洗濯表示に従った方法で洗いましょう。
ウール100%の洗濯方法:洗濯機
洗濯機で洗えるウール100%の衣類を洗うときは「洗濯機のコースを間違えない」のがポイントです。
洗濯機での洗濯方法
- 衣類を裏返して洗濯ネットに入れる
- 洗濯機に洗剤や柔軟剤などを入れる
- コースは「ドライコース」や「手洗いコース」などを選択
- 陰干しする(平干し)
洗濯機の「ドライ」や「手洗い」などのコースは、通常の洗い方とは違って弱水流で洗います。デリケートな衣類を洗うときに選択するコースですが、手洗いよりもウールにダメージを与えてしまうため、縮みなどのトラブルが気になる人は避けた方が良いでしょう。
ウール100%の洗濯方法:手洗い
手洗いできるウール100%の衣類を洗うときは「素早く押し洗い」するのがポイントです。
手洗いの洗濯方法
- 大きなバケツなどに水と洗剤(規定分量分)を混ぜる
- 裏返した衣類をバケツに入れて押し洗いする
- バケツ内の泡が消えるまですすぐ(2~3回水を取り替える)
- 衣類を畳み洗濯ネットに入れて約10秒間、洗濯機で脱水する
- バケツに水と柔軟剤(規定分量分)を混ぜる
- 衣類をバケツに入れて柔軟剤を浸透させる
- ④のように衣類を脱水する(脱水時間は約1分)
- ニットを陰干しする(平干し)
手洗いは思った以上に時間がかかるため、洗濯する前にシミュレーションするのがおすすめです。ウール100%の衣類は、時間をかけて洗濯するとダメージを受けやすいので気をつけましょう。
ウール100%の洗濯の注意点は?
洗濯表示や洗い方に気をつけると、家庭でもウール100%の衣類は洗濯できます。洗濯はシーズンオフやセーターに食べ物をこぼしてしまったときなどに欠かせませんが、家庭で洗うときはいくつか注意点があります。洗濯してからトラブルに悩まないためにも、気をつけるべきポイントをチェックしておきましょう。
長時間水につけない
ウール100%の繊維を拡大すると、スケールと呼ばれる魚のウロコのような組織が組み合わさって形成されています。このスケールという組織は、水にとても弱いのが特徴的です。長時間水に使っているとスケールが開き、硬くなったり縮みやすくなったりなどトラブルを引き起こします。セーターを購入したときはふんわりしていたのに、洗濯したり雨に濡れたりしたら硬くなったという原因は、ウールは水に弱い性質が関係しているからです。家庭で洗濯するときは、できるだけ水を使う時間を短くしましょう。
繊維に圧を加えない
ウールの素材・スケールが水に濡れて開いた状態で、擦ったりひねったりすると、スケール同士が絡み合ってフェルト化します。例えば、セーターを水洗いしたときはふんわりしていても、脱水後に衣類が硬くなっているのを感じたことはありませんか?ウールが固くなっているのは、摩擦によって繊維同士が絡み合い収縮したからです。一度縮んでしまったウールは、元の状態に戻すことは難しいので気をつけましょう。
洗濯水は一定温度を保つ
家庭でウール100%の衣類を洗うときは、冷たい水ではなく「30度以下のぬるま湯」の使用がおすすめです。冷たい水より温かい水の方が繊維への負担が少ないのですが、熱すぎる水は色落ちや型崩れの原因につながるので要注意です。
乾燥機は半乾きのときに利用する
乾燥は洗濯機で脱水(20秒~1分程度)の他、バスタオルでウール100%の衣類を挟み水気を取る方法もおすすめです。乾燥機を利用するときは、衣類が半乾きの状態でかけると、ふわふわな状態に仕上がります。脱水したことによってシワが目立ったときは、アイロンのスチームを衣類にかけるとシワが落ち着きます。
まとめ ウール100%の洗濯は「水洗い不可」に気をつけよう
ウール100%の洗濯をするときは、必ず洗濯表示を確認しましょう。水洗い不可の衣類は、水を使った洗い方ができません。洗濯機のドライコースはクリーニング店のドライコースと違って、水を使った洗濯方法です。間違った洗い方は縮みだけではなく色落ちといったデメリットがたくさんあるので、クリーニング店に任せた方が安心です。アルテフェロ株式会社は、ウール100%のアイテムにも対応しているので、ご相談ください。