キレート剤は洗濯に欠かせない!特徴や洗浄効果とは?|東京の高級ブランドクリーニング店 アルテフェロ

お役立ちコラム

洗濯用洗剤の成分によく含まれている「キレート剤」、一体どんな成分なのか気になったことはありませんか?

配合する成分によって洗浄力や肌触り、肌への刺激などが変わってくるため、あまり見慣れない成分が含まれていると心配という人も多いでしょう。

そこで今回は、洗濯用洗剤に多く含まれるキレート剤の特徴や洗浄力の効果、人体や環境への安全性などについて詳しく解説します。

キレート剤は洗濯に欠かせない!特徴や洗浄効果とは?

キレート剤とは

世間一般に呼ばれているキレート剤は、一般名称「3-ヒドロキシ-2,2′-イミノジコハク酸4ナトリウム」と呼ばれる、生分解性キレート剤です。

キレート剤は、金属の働きを抑える力があるため、水の処理や農業などさまざまな分野で活用される化成品です。

身近なものでいえば、洗濯用洗剤でよく見かける成分ですが、農作物を育てる際に使用する水溶性の肥料にも使用されています。

またキレート剤は、EDTA(エチレンジアミン四酢酸類)やASDA(L-アスパラギン酸-N、N-二酢酸四ナトリウム塩)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸類)といった種類もあります。

生分解性キレート剤は、高い熱に安定性があり、高濃度アルカリ水の溶解性、ガラス製品の低腐食性などの特徴があるため、家庭用洗剤に配合するケースが高いです。

キレート剤は洗濯用洗剤に多く含まれる!役割とは

キレート剤が洗濯用洗剤に多く含まれる理由、それは次のような役割があるからです。

・金属と洗剤成分の反応を防ぐ
・洗濯時の変色や沈殿物を防ぐ
・水垢や石鹸カスなどの汚れ防止 など

洗濯用洗剤を作る工程で、機械から金属成分が流れ出てしまうケースがあります。
金属イオンが水の中に多く含まれると、洗剤は泡立つことができません。

この「泡立ち」を良くするためにするのが、キレート剤の力なのです。
洗濯用洗剤の品質を保つために、キレート剤が含まれているのも理由のひとつです。

キレート剤は洗浄力を高める?

洗濯用洗剤は、洗浄力の高さが汚れを落とすカギとなります。
そのため、洗浄力を阻止する金属イオンの含有量を抑えなくてはいけません。

洋服には皮脂や汗、食べ物のカスなど水性・油性さまざまな汚れが付着しています。
水だけでも落ちる汚れがありますが、皮脂や化粧品などの油性の汚れは落ちません。

洗濯用洗剤には水性と油性どちらの汚れにも強い界面活性剤が含まれています。
界面活性剤は衣類に付着した汚れを抱え込むようにして引き剥がし、ミセルという集合体を形成してから溶かし出します。

界面活性剤にキレート剤が必要な理由

洗濯用洗剤の洗浄剤である界面活性剤は、ほとんどがマイナスの電荷です。
マイナスの電荷が多いと金属イオンと塩が作られてしまうため、汚れの落ち具合が低下します。

このような状態の中で、カルシウムやマグネシウムを多く含む硬水で洗ったり、水着などに付着した海水(塩)を洗濯したりすると洗浄力が失われます。

界面活性剤の洗浄力を安定させるために、キレート剤は必要不可欠なのです。

キレート剤はどんな汚れに効果的なの?

洗濯用洗剤に含まれるキレート剤は、洗浄成分である界面活性剤の効果を安定させる働きがあります。

水の中に含まれる金属イオンの働きを抑える力があるのですが、洗濯物では次のような汚れに効果的です。

・無機汚れ
・有機汚れ

洋服に付着する汚れは、大きく分けて2種類(無機汚れ・有機汚れ)あるのですが、キレート剤はどちらにも効果的です。

無機汚れとは、水や泥、空気などの汚れをいいます。

例えば、雨の日に道路から跳ね返った水がズボンの裾部分に付着した汚れや、料理中に洋服に調味料をこぼしてしまった汚れは無機質な汚れです。

有機汚れは炭素を含む物質、例えば炭水化物や脂肪、タンパク質などの汚れです。

例えば、ワイシャツの襟周りに見られる皮脂のシミや、揚げ物中に油が跳ねた汚れ、カビによる黒ずみなどは有機質の汚れです。

洗濯をするときは、汚れの状態に合わせて洗剤を選ばなくてはいけません。

無機汚れなら酸性の洗剤、有機汚れなら中性やアルカリ性の洗剤が効果的です。

いずれも、界面活性剤を配合する洗濯用洗剤は、キレート剤が含まれていることで洗浄力を高めます。

キレート剤は安全性が高い?

キレート剤は洗濯用洗剤の他、水の処理や金属処理など工業分野でも使われる物質です。

生分解性キレート剤は、排水されると土や水の中で二酸化炭素や水など、微生物によって分解されます。
ほとんどの生分解性キレート剤は、原料にアミノ酸やブドウ糖を使っているため、安全性に関しては大きな問題はありません。

洗濯用洗剤によく含まれているキレート剤、あまり馴染みのない成分が配合されていると不安を感じる人は多いでしょう。

例えば、敏感肌で洗剤に含まれる成分によってかゆみや肌荒れが生じる人や、アトピー肌で素材や洗剤の成分にこだわっている人なども安心です。

まとめ|キレート剤の洗浄力で汚れを落とそう

キレート剤は水の中に含まれる金属イオンの働きを抑え、洗浄成分である界面活性剤の働きを安定させます。

洗濯用洗剤の洗浄力を高めるためには欠かせない物質ですが、必ずしもどんな汚れを落とすとは限りません。

汚れ残りが気になる洋服やデリケートな素材を家庭で洗うのが心配なときは、クリーニング店に任せましょう。

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