多くの衣類に使われているポリエステルの染み抜きをするには、さまざまなチェックポイントがあります。また染みの種類によっても染み抜き方法が異なりますし、注意しなければポリエステルが色落ちしてしまうこともあります。
この記事では、ポリエステルの染み抜きをするときに確かめておくべきポイントや手順などを解説していきます。
目次
ポリエステルはそもそも染み抜きできる素材なの?
まずは、ポリエステルが染み抜きできるかどうかを説明します。
間違って染み抜きをしてしまうと色落ちなどのトラブルが起こってしまいます。ポイントを押さえて洗濯しましょう。
洗濯表示に気をつけよう
衣類のタグには「洗濯表示」と呼ばれるマークがついています。ポリエステル製品が染み抜きできるかどうかは洗濯表示を見ればわかります。
表示によってはホームクリーニングを推奨していない製品もあります。また、水洗いのできない製品も少なくありません。最初に洗濯表示をチェックしてから、それぞれに合った方法での染み抜き方法を考えていきます。
時間がたった染みは落ちにくい
染みが酸化して繊維にこびりついてしまうので、ポリエステルの染みは時間がたつほど抜けにくくなります。酸化してしまい、生地を変色させてしまうと染み抜きはかなりの手間になります。
漂白剤を使えば染み抜きも不可能ではないのですが、ただ衣類に与えるダメージも大きくなってしまうので原則的には、「染みを見つけたらすぐに落とす」ことが肝心です。
ダメージを受けにくい生地
ポリエステルは洗濯や日干しのダメージをあまり受けない生地なので、染み抜きも比較的簡単だといえます。ですが、ポリエステルが丈夫な素材だからといって手荒く扱ったり直射日光に干したりするのは厳禁です。
衣類は優しく丁寧に扱いましょう。
ポリエステルの染み抜きは種類を見極める
染み抜きを進めていく前に、染みの種類を見極めましょう。
大きく染みは「水溶性」「油性」「混合性」の3タイプにわかれます。
それぞれの染み抜き方法を解説します。
水溶性の染みの場合
水溶性の染みは、水で洗い流すだけでも十分とれます。調味料やお菓子、ジュースの汚れなどは水溶性に含まれます。
染みがついたらすぐ、水で濡らしたハンカチで拭くなど対応しましょう。
時間がたった染みには漂白剤を使います。あて布をしたうえで漂白剤をつけ、歯ブラシでこすりましょう。 最後に漂白剤をすすぎ、普通の洗濯をするとかなりきれいになります。
漂白剤を使用する時は、量が多すぎたり、時間を放置しすぎると色落ちしてしまうので気を付けましょう。
油性の染みの場合
ファンデーションやインクといった油性の染みは水で洗ってもなかなか落ちません。油性の染みの場合はクレンジングオイルを使います。
あて布をしたところにクレンジングオイルをつけ、歯ブラシでこすります。後は、水溶性の染み抜きと同じように普通に洗濯します。
混合性の染みの場合
料理のソースやスープなどは水溶性と油性の両方が合わさった「混合性」の汚れです。混合性の汚れの染みを抜くのはやや厄介です。
まずはクレンジングオイルで汚れが落ちるか試してみましょう。 落ち切らなかったら食器用洗剤を使います。
どうしてもきれいにならない場合は、漂白剤を使います。
あまりにも強くこすり続けているとポリエステルが傷んでしまうので、染みが落ちないからと言って力強く擦るのは避けましょう。
また漂白剤をつけたら、適度なタイミングでドライヤーをあてると、それほどこすらなくても汚れが落ちることもあるのでなかなか落ちない時は試してみてください。
ポリエステルの染み抜きにワンポイントアドバイス
染み抜きをするときは少しの工夫できれいに仕上がります。
ここからはあまり知られていない裏技など、ポリエステルを染み抜きするときのワンポイントアドバイスを紹介します。
応急措置の方法
外出先でポリエステル製品に染みがついてしまったら、すぐ手に入るもので応急措置をします。洗剤や漂白剤は見当たらない時は石けんを使うのがベターです。
応急処置の方法は、石けん水をハンカチにしみこませてポリエステルを拭くだけです。あて布がない場合はティッシュで代用します。この方法は特に水溶性の染みに対しては有効な応急措置になります。
水洗いNGでも染み抜きはできる
ポリエステル製品の洗濯表示で「水洗い不可」の表記がある場合は、ドライクリーニングによって対応できます。ドライクリーニングとは特殊な溶剤を使って汚れを落としていく方法で、水洗い不可の製品でも安全に染み抜きできます。
ただ溶剤はスーパーやコンビニで簡単に見つからないこともあるので、選ぶのに手間がかかってしまいます。
いざというときはクリーニング業者に頼む
水洗い不可の製品を染み抜きしたいときや、忙しい時、面倒な場合やお気に入りの服の染み抜きはクリーニング業者に頼んでみましょう。
クリーニング業者は洗濯のノウハウを兼ね備えているのできれいに仕上げてくれますし、染み抜きをしてポリエステルが傷んでしまう可能性も低いです。
ご自宅での染み抜きが難しい、時間がたった汚れにも対処してもらえるケースが多いです。
まとめ
ポリエステルは比較的、傷みにくくて洗濯しやすい生地ですが、まったくリスクがないわけではありません。染み抜きをするときは細心の注意を払って作業を進めましょう。
お気に入りの服や、自宅で染み抜きをするのが不安な場合は、是非アルテフェロにお任せください。