揚げ物の調理中や食事中に洋服に飛んでしまった油、放置していませんか？オイルは時間が経つと落ちにくい性質があるため、早めに対処しなくてはいけません。そこで今回は、オイル染みの判断方法や服に付いた油の度合いに合わせた染み抜き方法などについて、詳しく解説します。
目次
これってオイル？染み抜き前のチェックポイント
オイルの染み抜きをする前に、まずは染みの種類と特徴を知っておきましょう。
染みは3種類に分けられ、それぞれ特徴が違います。
| 種類 | 特徴 | 主な汚れ |
| 水溶性 | 水に溶ける染み | ジュースやコーヒー、血液など |
| 油溶性 | 油に溶ける染み | 化粧品や文房具類、オリーブオイルなど |
| 不溶性 | 水・油どちらも溶けない染み | 墨汁や泥汚れなど |
種類別で見ると、オイル汚れは「油溶性」です。ファンデーションや口紅、印鑑の朱肉、バターやマーガリンなど油溶性の染みは、水で洗い流してもきれいに落ちません。例えば、ごま油が付いてしまった洋服を洗濯したのに、部分的に染みが残っていることありませんか？油溶性の染みは水や洗濯用洗剤だけでは落ちないため、別の方法で染み抜きをしなくてはいけないのです。
染み抜き方法は油の染み具合で変わる！
オイルの染み抜きは、油の染みがどれくらい衣類などの繊維に浸透しているかで方法が変わります。オイルの染み抜き方法を「軽度、中度、重度」の順に確認していきましょう。
オイルの染み抜き：軽度の場合
一滴程度の油やオイルが付着してすぐなら、食器洗い用洗剤（中性洗剤）で落とせます。軽度のオイルの染み抜きは「優しく押し洗い」がポイントです。
染み抜き方法を確認していきましょう。
- 染み周辺を軽くティッシュで拭く
- 40度程度のぬるま湯で染み汚れを落とす
- 洗剤を直接染みに馴染ませる
- 毛先の柔らかいブラシで軽く叩きながらオイル汚れを落とす
- 40度程度のぬるま湯ですすぐ
- 汚れの落ち具合を確認してから洗濯機で洗う
ブラシは洗濯用の他、使い古しの歯ブラシでも代用可能です。ブラシの使い方は、擦るのではなく「叩く」ようにしてください。擦ってしまうと服の繊維がダメージを受けます。
オイルの染み抜き：中度の場合
オイルが服に付着してから少し時間が経ったときは、オイル系メイク落としを活用して落としましょう。中度のオイルの染み抜きは「乾いた状態で落とす」ことがポイントです。オイル系メイク落としを使うときと一緒で、水を馴染ませてしまうとメイク落としが乳化してしまいきれいに落とすことができません。
染み抜き方法を確認していきましょう。
- オイル染みが気になる部分にメイク落としを直接垂らす
- 手を加えず約5分放置する
- 40度程度のぬるま湯でメイク落としを落とす
- すすぎが終わったら洗濯機で洗う
オイル染みが残っているときは、もう一度メイク落としを垂らして染みに馴染ませてください。衣類が濡れてしまうとメイク落としの洗浄力が半減してしまいますが、洗濯用洗剤で洗うよりも効果的です。
オイルの染み抜き：重度の場合
チョコレートや自転車のオイルなど、頑固な油溶性ジミは酸素系漂白剤を使って落としましょう。重度のオイルの染み抜きは「繊維の奥の汚れを落とす」がポイントです。
染み抜き方法を確認していきましょう。
- オイル汚れ部分に洗濯用洗剤を直接垂らし揉み込む
- 約40度のぬるま湯ですすぐ
- 酸素系漂白剤を汚れ部分に直接垂らし揉み込む
- 約40度のぬるま湯ですすぐ
- 洗濯機で洗う
この方法でオイルの染み抜きができなかった場合は、次の方法を試してください。
- バケツに「ぬるま湯（約40度）、酸素系漂白剤、洗濯用洗剤」を入れる
- オイル汚れが気になる部分を約2時間つけ置きする
- 洗濯機で洗う
オイルの染み抜きは、状態によって落ちない可能性があります。酸素系漂白剤は色柄ものの服にも利用できますが、何度も繰り返して染み抜きすると、衣類がダメージを受けてしまうので気をつけましょう。
服に付いてすぐの油の染み抜きは早急に！
染み抜き方法によって、油がきれいに落ちない原因は「経過時間」が関係しています。例えば、服にオイルが付いてすぐの状態なら、汚れを軽く拭き取ってから洗濯機で通常洗いするだけで落ちる可能性が高いです。しかし、オイルが付着してから1週間以上経過すると、繊維の奥までオイルが染み込んでしまうため、さまざまな方法で染み抜きをしなくてはいけません。さらに1ヶ月経つと、服に付着したオイルは変色してしまうため、染み抜き用洗剤や熱処理などして対処する必要があります。基本的に服に付いたばかりの油は、すぐ染み抜きしないと落ちにくいため、早めに解決しましょう。
オイルの染み抜きはムリ禁物
服に油が飛んでしまったとき、ティッシュなどでゴシゴシ擦っていませんか？実は、汚れを落とすためのゴシゴシという行動は、逆にオイル染みを悪化させる原因でもあるのです。
例えば、次のようなトラブルが起こります。
- 服の繊維がダメージを受けて毛羽立つ
- 間違った染み抜き方法で服が色落ちする
- オイル汚れが変色する（黄ばみが目立つ）
中性洗剤やオイル系メイク落とし、酸素系漂白剤などを使ってオイルの染み抜きをするときは、服の目立たない場所で試してから洗いましょう。
まとめ オイルの染み抜きは慎重にしよう
オイルの染み抜きを間違えると、せっかくのお気に入りだった洋服を一瞬で台無しにします。油に有効的な染み抜き方法はいくつかありますが、家庭で落とすのには限界があります。家庭で落としきれない油の汚れや、大切な衣類はクリーニング店にお任せしましょう。アルテフェロ株式会社は、高級アイテムにも対応しているので困ったときはご相談ください
