キレイに洗濯をしたはずなのに「汗臭い…」と感じた経験はありませんか?
洗濯をすれば汗や皮脂汚れがすべて落ちると思われがちですが、実は繊維の奥に入り込んだ汗汚れを完全に取り切ることは難しいのです。
汗汚れを放置しておくと、黄ばみが目立つので厄介ですよね。汗のニオイや汚れをしっかり落とすには、汗抜きが必要です。
今回は、クリーニング店での「汗抜き」の必要性について詳しく紹介します。
目次
クリーニングの汗抜きとは?
クリーニングへ依頼したとき、「汗抜き」というオプションを目にしたことがある人は多いのはないでしょうか。クリーニング店に、家庭で洗えない衣類を出した場合、ドライクリーニングという手法でクリーニングされることが多いです。ドライクリーニングは、皮脂などの油汚れを落とすのに効果的です。
しかし汗は水溶性の汚れのため、ドライクリーニングのみでは完全に落とせず、ニオイが残ってしまうのです。
汗抜きは、クリーニング店によって「水洗い」や「ウェットクリーニング」とも呼ばれています。
ドライクリーニングは石油系の溶剤を使いますが、汗抜きは専用の洗剤と水を使って水溶性の汚れ(汗)を落とすため、繊維の奥までキレイに仕上がります。
クリーニングの汗抜きは絶対必要か?メリットは?
「わざわざ汗抜きのオプションを付けなくても…」と考えの人も多いと思いますが、汗ばむ時期でもスーツを毎日着用する人にとって、必要性は非常に高いです。
汗抜きのメリットは、生地への負担を極力減らしながらも、汗やニオイをすっきり落とし、柔らかな肌触りの衣類へ仕上げられること。汗抜きはスーツやワイシャツだけではなく、結婚式やパーティーで着用したドレスやおしゃれ着、飲み物や食べ物など水溶性の汚れが付着した衣類などにも、必要性が高いと言えるでしょう。
クリーニングの汗抜き効果はどれくらい?
クリーニングで汗抜きをしてもらうと次のような効果も期待できます。
・カビ予防
・黄ばみ
・虫食い
着用したスーツやワイシャツを、汗の汚れが残ったままにしておくと、黄ばみが次第に目立ち始めます。とくに、ワイシャツの襟やワキなど、汗が付着しやすい部分は黄ばみやすいので注意しましょう。
また、ワンシーズンしか着用しないコートも、クリーニングで汗抜きをしてもらうと、次回に着用するまでキレイに保管できますよ。
すべての衣類を汗抜きのクリーニングで依頼する必要ありませんが、汗をかいたであろう服は汗抜きを依頼しておくと安心ですね。
特に、汗の付着率の高いスーツやワイシャツ、長期保存する予定のコートやダウンジャケットといった衣類は、汗抜きをしておくのがおすすめです。
クリーニングで汗抜きする頻度は?
クリーニングで汗抜きをお願いすると、オプション料金が発生するのでコスト面が心配な人も多いのではないでしょうか。汗抜きは「毎回必ずお願いしなければいけない」というオプションではありません。クリーニングで汗抜きする頻度は、衣類の着用回数によって目安が異なりますので、状況に応じて判断しましょう。
毎日着用するスーツであれば、1~2週間に1回で十分でしょう。
また、お気に入りのワンピースなどで、使用頻度が多ければ、月に1回程度。コートなど冬物衣類は、長期間保管する前に1回が目安です。
ただし、その前に汗や水性の汚れが気になる時は、早めにクリーニングに持って行きましょう。
汗抜きをした衣類は、さっぱりとした気心地になりますし、生地もリフレッシュしますので、定期的に利用するのがおすすめです。
クリーニングで汗抜きする注意点
クリーニングで汗抜きをする前に、次のポイントに気をつけてください。
・信頼できるクリーニング店に依頼する
・生地の色や風合いが変わる可能性がある(スーツは上下セットで出す)
・一定の時間が必要
汗抜きはクリーニング店の手技のわかる手法のため、業者を選ぶ際は知識と技術力に信頼できるところを選びましょう。
また、ウェットクリーニングはドライクリーニングより生地に優しいといわれますが、依頼するたびに汗抜きするのは注意!短期間に何度も汗抜きすると、衣類の色が落ちてしまったり型崩れしたりとデメリットもあります。
特にスーツの汗抜きを依頼する際は、上下セットで必ず出してください。
汗抜きをすると、これまで付着していた水溶性の汚れがキレイに落ちるため、生地の色や風合いが変わる可能性があります。スーツの上着とズボンの色が違うと着用が難しくなってしまうため、気をつけましょう。
また、汗抜きは時間のかかる洗いのため、短時間で仕上げることは難しいでしょう。汗抜きでも1日で仕上げるというクリーニング店に関しては、簡易的に落とすだけで、繊維の奥に汗汚れが残っている可能性もあるので、要注意です。
スピード対応してほしい衣類の場合は、事前にどれくらいの日数がかかるか聞いておきましょう。
まとめ
クリーニングの汗抜きは、毎日着用するスーツやワイシャツに必要性が高いオプションです。
汗抜きすることで汗のニオイだけではなく、カビや黄ばみ、虫食いの予防につながります。
家庭で洗濯やドライクリーニングで汗抜きは難しいため、スーツやコートなど着用する回数に合わせてクリーニング店へ依頼することをおすすめします。